立体物の形状に合わせた映像をプロジェクターで投映し、そのものの色や形を変化させてしまう新しい表現方法のことです。イベントなどで建築物などに巨大なプロジェクタ―で投射する映像演出がニュースで取り上げられ、表現技法としてはかなり幅広いものです。
著者である尾崎マサル氏は、プロジェクション・マッピングは高等技術であり制作が難しいと思われがちだが、AdobeのAfter Effectsと尾崎マサル氏が紹介する映像技術を盛り込んだ本書を使えば手軽にプロジェクション・マッピングが製作できるという事をクリエイターを目指す読者の方々に伝えていきたいという思いから著作されました。
KG-PL05HWはHD解像度のパネルを採用しており、HDMIケーブル1本でHD映像を投影できるのです。
さらにLEDタイプのいいところは必ずしも水平に置かなくていいこと。これまでの水銀ランプでは水平置きが基本でしたが、LEDの場合は斜めや垂直に置いても問題ありません。
これで設置の自由度がかなり高まりました。
もう一つ良いことは消費電力が小さく熱をそれほど発しないことです。たとえば店頭や展示会で投射作品をループしてずっと見せることも充分可能なのです。
また、再生動画はアドビアフターエフェクツだけで作ることができます。再生はアフターエフェクツから直接再生してもいいですし、ムービーファイルとして書き出して、プレミアやファイナルカットなどの編集ソフトで再生しても構いません。つまり、映像制作者にとってなじみのあるツールだけで実現してしまうのです。
特にアドビ製品であれば、クリエイティブクラウド(CC)の契約で、アフターエフェクツもイラストレーターもプレミアも使える環境にある人は多いのではないでしょうか?実はハードルはそれほど高くないのです。
教材としてMASARU氏が考案した組み立て式の紙模型。準備段階で形を正確にラインでトレースして、それを下敷きにする。 KG-PL05HWを使用した写真であり、このように台に乗せて打ち下ろす。KG-PL05HWは作品を撮影する際に最適な(投映距離、発熱等)プロジェクターだと尾崎マサル氏に絶賛頂いた。 |
《著者紹介》 |
おざき まさる アーティスト/クリエイティブディレクター 多岐に渡る自身の活動から得たイマジネーションと制作技術、モーショングラフィックスを背景に、独自の世界観をクリエイティブに織り込む。日本を代表するプロジェクション・マッピングアーティストであり、舞台やライブで音楽に合わせ映像をリアルタイムに操るパフォーミングアートのパイオニア的存在である。世界を代表するトップブランドのファッションショー映像や空間演出なども手がけ、2010年5月開催の上海万博「日本館」では、ORIGINAL WALLなど多くのプロジェクション・マッピング演出を創作、メインエントランスには立体彫刻やアート作品が常設されるなど、その活動はワールドワイドに拡がる。 |
---|